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よく知られるように、有機・高分子材料は、近代人の豊かな生活レベルを維持・発展させるために必要不可欠であり、無限の可能性を持った材料群です。有機・高分子材料は、有用で価値ある機能を有しているだけでなく、金属やセラミックスに特徴的と考えられている導電性、磁性、非常に高い耐熱性さえ示すことがあります。高分子は一般に数千〜数百万の分子量範囲、数十nm〜数μmの広がりを備えた巨大分子であり、それらはさらに共重合体、ブレンド、合成物、ハイブリッド、アロイなどとして利用されています。
また、特別な分子設計技術により、それらは分子レベルで集合体を形成し、また自己組織化することによって三次元の規律正しい"超構造"を備えた、ナノ物質およびナノ材料を形成することができます。これらの材料は、繊細にしかも知的に機能を発現し、しばしば生き物のように振る舞うことさえあります。このように、有機・高分子は、種々様々の応用範囲を有し、大きな可能性と高い潜在力を持った材料と言うことができ、そして近年、高分子の化学、物理そして工学は、従来の化学工業のみならず、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーおよびインフォメーションテクノロジーと強く提携しながら、急速に発展しています。
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専攻長
手塚 育志 教授 |
東工大の有機・高分子物質専攻は、有機・高分子物質の分野における高等教育と研究・開発において強いリーダーシップを発揮し、世界でトップクラスの教育・研究グループの1つとして世界から認知されています。現在、専攻には50人を越える教職員が所属しており、全員が充実度の高い学部・大学院教育と活発な研究活動に取り組んでいます。そして約200名の学部学生、約150名の大学院生、100名近くのポスドク、会社派遣の研究員、そして外国研究機関からの滞在研究者を擁しています。
現在、われわれの専攻は、日本でそしておそらく世界で最も大きな有機・高分子材料の研究グループを形成していることから、学部学生、大学院生、若い研究者のすべてが、広くしかも異なる分野で教育を受け、また研究活動を遂行することができます。
われわれはともに研究する仲間を歓迎します。
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専攻の理念と目的 |
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本専攻は、有機化合物を主体にした低分子・高分子物質に関わる科学と工学を、基礎的性質の理解からハイテクノロジー分野への応用まで幅広く進展させることを理念としており、従来の学問体系を縦断する、いわゆる学際的な分野で活躍する優れた材料研究者・技術者の養成に力を入れている。 |
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本専攻の研究分野は多岐にわたり、有機・高分子材料の化学、物理、工学に関連するほぼすべての分野に広がっている。対象とする物質は、例えば軽くて強い材料、耐熱性プラスチック、エネルギー変換材料、液晶などの電子材料、感光性樹脂、機能性複合材料、医用材料、有機超伝導材料などが代表的である。 |
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