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“私家版”

液晶・有機光電子材料実験講座

最終改定 2015年04月 リンク出来ない現象の修正改定履歴


実践光学

顕微鏡をきちんと扱ったり、自分で簡単な光学系を組むためにはある程度の光学の知識が必要です。ここでは、ほぼ最低限の知識を紹介します。当初は実践幾何光学としていましたが、偏光のことも扱うので幾何をはずしました。

光学材料・光学素子

基板やレンズの光学材料、フィルター・偏光子などの光学素子について紹介しています。

顕微鏡

光学顕微鏡は面白い道具です。ここでは、顕微鏡の歴史から、構造、性能などについて紹介します。「実践光学」程度の知識を前提にしていますので、分かりにくかったらまず幾何光学の話を眺めて下さい。

複屈折物体の偏光顕微鏡観察

2枚の偏光子を直交配置にし、その間にセロテープを入れると色が見えます。これは、セロテープが複屈折を持っているためです。何故色が見えるのかから始まって、偏光顕微鏡のオルソスコープ、コノスコープ観察についての話題を紹介します。

写真処理・接写・顕微鏡写真

フィルムを用いた写真撮影は、かつては理科系少年のたしなみだったように思います。現在ではすたれてしまった銀塩写真の技術について回想を交えながら紹介します。

分光測定入門 

自分で光源と分光器とミラー・レンズと受光素子とを組合わせて分光測定をするための手引きです。

ハンドツール入門

実験室ではドライバーやらレンチやら色々なハンドツールを使います。道具に対する知識がどの程度必用かは議論があると思いますが、興味がある話なので、かき集めた知識をならべることにしました。

スクラップブック

2015年春の顕微鏡用デジタルカメラ選び
2015年春の時点で顕微鏡に取り付けるためにレンズ交換式デジタルカメラの選択に関するメモです。(2015年04月β)
切断台とガラス管切り:又・ガラスカッターは角度が命
硬質硝子管に対応した硝子管切りを入手したので、その情報と、ガラスの切断台に関する話を掲載しました。(2014年10月β)
2011年末の顕微鏡用デジタルカメラ選び
2011年末時点で顕微鏡に取り付けるためにレンズ交換式デジタルカメラの選択に関するメモです。(2012年1月β)
2010年のガラスカッター事情:続々ガラスカッターは角度が命
ガラスカッターは角度が命の続々編です。(2010年5月β)
最初の液晶は何から作られたか
1888年にオーストリアの植物学者であるFriedrich Reinitzer がコレステロールの誘導体で2つの融点を観察したのが液晶研究の始まりということになっています。その Reinitzer は植物学者です。植物学者が、何でまた、植物とは関係なさそうなコレステロールの研究を行ったのか、そして原料のコレステロールをどこから入手したのかを個人的に不思議に思っていました。最近、Reinitzer の論文がネットから拾えることが分かったので、落としてきて、あとはドイツ語を解読すれば、長年の謎に決着がつくようになりました。と思っていたら、実はその英訳がありました。と言うわけで、Reinitzerが液晶発見のもう一人の立役者であるLehmanへ最初に手紙を送った3月14日から112年ごの同じ日にReinitzerの論文の液晶の一部を紹介したいと思います(2010年3月14日βくらい)
コガネムシは円偏光(第3版)
2009秋に「構造色研究会」で話をする機会を頂き、同年にScience誌に出た、鞘翅表皮の構造の話をしました。それをもとに、版をあらためました。旧版へのリンクもあります。(2003年9月αβ、2004年1月に大幅改訂第2版、2010年2月に大幅改訂第3版)。
2009年の顕微鏡カメラ選び
学生実験用の顕微鏡の更新に伴って、学生実験用顕微鏡にデジタルカメラをどうやって取り付けるかを少しばかり調べました。その結果、ものすごくコストパフォーマンスがよい手法が見つかりましたので紹介します。(2009年8月β)
100度のガラスカッターを試してみる:続ガラスカッターは角度が命
ガラスカッターは角度が命の続編です。正編を見たステンドグラス屋さんから、薄物切り用のガラスカッターの情報がやってきました。(2009年8月β)
ガラスカッターは角度が命
失敗の少ないガラス切りを求めて右往左往した顛末です。特に、薄手で硬めのガラスをハンドカッターで切るのに難儀している方には有益な情報が含まれているだろうと思います。(2008年9月β、2009年8月にペネットの販売情報を追加)
イージーレーザーレベラー
ホームセンターで売っているイージーレーザーレベラーを光学系の高さ調整に使う試みです。買ってきて日も浅く、自分でも使い込んでいないのですが、とりあえず、高価ではないですし、いろんな人が使ってみた方がいろいろ分かるかと思い、ここで紹介することにしました。(2005年8月αβ)
干渉色図表と偏光色図表
複屈折物体を直交ニコルの間に置いたときに出現する色調を示した図は一般的に「干渉色図表」という名称で呼ばれています。しかし、物理現象としては干渉という表現は、どう考えても妥当ではありません。本の中にも干渉という言葉を使わず、polarization colour chartという言葉を用いているものもあります。とはいえ、長らく干渉色図表という言葉が使われたからには、何らかの理由があるはずです。両方のスペクトルを計算して類似性を検討してみました。(2005年7月β)
補正環つき対物レンズの効用
ネットオークションで100倍の補正環つき対物レンズを落札してしまいました。補正環つき対物レンズとは、カバーガラス等により発生する球面収差を補正する機能がある対物レンズです。この機能が液晶観察に有益であるかを試してみました。(2004年9月β)
ピンセット使い勝手メモ
ピンセットの価格は結構幅があります。それらで何が違うのかをNo5系のピンセットで検討してみました。(2004年9月αβ)
ピンぼけ顕微鏡写真は何故できる
ものの本を読むと低倍率の顕微鏡写真撮影ではピンぼけ写真を作りやすいと記述してあるものがあります。それは何故か、どうすれば防げるかを気合いをいれて考えてみようとしています。(2004年1月β)
安直なデジタルカメラ顕微鏡撮影用アダプター
安直なデジタルカメラ顕微鏡撮影用アダプターの作り方です。作り方というか…、作る必要のないものです。ただし、カメラはニコンのE4500など28mmのフィルターネジを持っている機種に限られます。でも、悪くないですよ。(2004年1月β)
プラチナコガネ撮影メモ
コガネムシは円偏光の写真撮影の裏話です。光沢のあるものの撮影技術の話を展開しています。(2004年1月β)
有効拡大倍率
顕微鏡で目視の場合にNAの1000縲怩P400倍が適性倍率と呼ばれています。つまり1万倍に拡大というのは愚かな行為というわけです。で、CRTで見る光学顕微鏡で1万倍などと自慢するメーカーの営業の人に、何を言ってるんですかなどと文句を付けていたのですが、テレビ画面で見る場合の有効拡大倍率は、実は1万倍程度でも良さそうだということを漸く認識して…、反省もこめて、理由を記します。ついでに、写真撮影やデジカメで撮影する場合に、どの程度になればよいのかについても議論を進めます。(2003年8月αβ)
顕微鏡による液晶の電気光学応答測定
顕微鏡を使っての、液晶の電場による過渡応答測定に関する話です。特に視野全体ではなく部分だけを測定したいときにどのようにマスクを装着するかをまとめてあります(2003年8月α)
複屈折測定メモ
コンペンセータの補償限界を考えてみた結果として、液晶などの複屈折をまっとうにはかるには(特に厚いサンプルの場合には)かなりの注意が必要だなぁと思うようになりました。そんなことを考えていたら、ある人から複屈折測定の相談を受け、このあたりで、複屈折測定について少し考えてもよいなぁという気になってまとめ始めることにしました。(2003年8月α以前)
顕微鏡の分解能(アッベの足跡の一部をたどる)
顕微鏡の開口数と分解能の関係について、厳密に扱おうとするとかなりの数学が必要となります。しかし、最初にアッベによって行われた周期的な構造を持つ観察対象の分解能については回折格子の簡単な算数で理解出来る上に、対物レンズの後ろ側焦点像の観察により非常に明快に開口数や観察波長と分解能の関係を理解出来ます。偏光顕微鏡のベルトランレンズを用いた後ろ側焦点像を含めて、アッベの足跡の一部をたどってみました。(2003年7月β)
デジカメによるマクロ撮影
デジカメを使った拡大撮影を試みた記録になるはずです。内容は、順次膨らむ予定ですが、取りあえず、顕微対物レンズをデジカメに付ける話、落射照明のやり方等になります。(多分) フィルターを付けられるデジカメであることが前提です。なお、本格的な顕微鏡写真については項を改めての予定になっています。(2003年7月αβ)
OMレンズのマウント変換(旧題:オリンパスレンズをニコンのボディーにつける)
オリンパスの一眼レフシステムの製造販売が2002年2月に中止となってしまいました。オリンパスには特色あるマクロレンズがあるのですが、今後、これを活用するには他社のボディーに装着する必要があります。マウントの変換に関する事柄を整理しつつあります。(2003年5月α、7月改題αβ)
干渉色図表の2次に緑はあるの?
多くの書籍に掲載されている干渉色図表では、鋭敏色の外側に緑の領域があります。ところが、計算で干渉色図表を作ってみると、この場所に緑は殆ど出てきません。これは、計算が悪いのか、それとも、これまでの干渉色図表が悪いのか…。少し調べてみました。(2003年6月β)
2次元異常干渉色図表
縦軸にリタデーション、横軸に複屈折の分散をとった2次元の干渉色図表にまつわる話です。(2003年6月多分β)
2次元干渉色図表
通常の干渉色図表は縦軸がリタデーションで、横軸はというと…、何の意味もありません。リタデーションは厚さと複屈折の関数のはずですが、複屈折値は図表中の斜線として出現するのみで、片方の軸を占拠したりはしていません。これは、おそらくは、縦軸を厚さにとって、横軸を複屈折値にとった干渉色図表を作るのが困難だったからだろうと思います。でも、パーソナルコンピュータがある今なら、縦軸に厚み、横軸に複屈折をとった2次元干渉色図表も比較的容易に作れるはずです。というわけで、作ってみました。(2003年6月β)
コンペンセータの補償限界
液晶の複屈折をベレックコンペンセータで測定しようとすると、コンペンセータをいくら回しても、あんまり暗くならないことがあります。それではといって、緑フィルターを入れると、妙に小さな値になってしまう…。この謎を解明すべく(^_^)、コンペンセータを入れた計算を行ってみました。(2003年6月β)
異常干渉色図表
昔(確か、1998年)液晶学会のサマースクールの講師を引き受けたときに、干渉色図表をコンピュータ上で作りました。最近、気分的に盛り上がって、干渉色図表と、液晶材料の屈折率分散をもちこんだ干渉色図表(異常干渉色図表)を作ったので、それに関する話をまとめました。(2003年6月β)
黒と白
偏光顕微鏡の写真で暗黒になるべきところが妙に明るい写真になったりすることがあります。ここでは、QPカードを用いて、何で黒くなるべき部分が明るい写真になってしまうのかを説明します。(20035月αβ)
いろいろ色温度
カラーチャートをいろいろなホワイトバランス設定で撮影した画像です。色再現の話題を展開するつもりですが、画像を出したまでで力尽きています。(2003年5月α)
デジカメラを用いた顕微鏡撮影
民生用のデジタルカメラを用いた顕微鏡撮影の話です。デジタルカメラの選択や取り付け方について、きわめて一般的に話を展開しており、結構、役に立つ情報が含まれています。ただし、理屈はともかく、おすすめのデジタルカメラを知りたい人には役に立ちません。(2003年5月β)
3原色とスペクトル純色
「わきめも」を見ていたら、虹は3原色で再現できないという記述がありました(その後のhiraxで見たのかもしれない)。色度図が外側に凸な曲線であるのは知っていたのですが、ずばりと指摘されて、3原色では全ての色を表現できないというあたりまえのことに、ようやく気がつきました。それにしても、何故そうなるのか、特に、RGB表式の時に、何故、マイナスの値の部分が出来るのかについて、根拠のない推論を積み重ねます。(030201α 0508一部改訂αβ)
旧型顕微鏡対物レンズスペック
ニコンの金属顕微鏡用長作動距離対物レンズのデータです。カタログ商品でなくなり、スペックが不明になりそうなので、まとめたものです。(200302β)
フィルム・ディスプレイ・CCD対角サイズデータ集
文字通りフィルム・ディスプレイ・CCD等の対角サイズです。拡大率等を計算するのに使えるといいなぁというものです。(2003年3月α、7月一部追加)
光学スペクトルデータ
そのあたりにあって、実験に使う基板材料等の光学スペクトルの図と数字データの両方を用意して、何かの時に使えるようにしたストックにしたいなぁというものです。とりあえず、スライドガラスの可視領域のスペクトルがあります。
各種ネジマウントデータ集
Cマウント、各社顕微鏡マウントなどのデータ集です。(030201α 3年7月一部追加)
ガラス玉・水晶玉・サファイア玉
ミネラルフェアーに行ったら、右水晶玉と左水晶玉を円偏光で見分けるデモをやっていました。Webを見てみると、水晶玉とガラス玉の違いを扱っているものはありますが、右・左の水晶玉を扱っているものはありません。(その後、出現してしまいました…。)また、サファイアのように旋光性のない1軸結晶の球を見せているものもありません。そこで、すべてをまとめて見せようという野望のもとにまとめることにしました。作っている途中で学生実験に使えそうという気になって、構成が、そちら方向にいっています。 (200202αβ)
単色光源ライトボックスを作る
なるべく安く、単色(水銀の緑色の線)のライトボックスを作る話です。A4サイズ程度のライトボックスが大体7000円以下で作れるかと思います。もちろん、適当なジャンクを拾ってくれば、もっと安くなります。(0202β;03年6月、スペクトル追加)
顕微鏡カメラを修理する
Nikonの顕微鏡用35mmカメラの連動ピンの修理手順の説明です。ただし、ユーザー側で修理を行うことはメーカーからは認められていませんし、また、修理に失敗して、他の部分まで壊れてしまうと修理費がかさむ結果になります。参考にすることはかまいませんが、その結果行われた作業の結果については責任をおいませんので、それをご理解のうえご覧下さい。 (01年β;03年7月、一部改訂)
最初の液晶は何から作られたか
1888年にオーストリアの植物学者であるFriedrich Reinitzer がコレステロールの誘導体で2つの融点を観察したのが液晶研究の始まりというのが定説になっています。その Reinitzer は植物学者のはずで、何でまた、コレステロール、そしてどこから入手したのかは大きな疑問でした。最近、Reinitzer の論文がネットから拾えることが分かったので、落としてきて、あとはドイツ語を解読すれば、長年の謎に決着がつくようになりました。と言うわけで、最初の液晶にまつわる話を出してみたいと思いますが当面先になるでしょう……………
ルーペ・虫眼鏡の倍率
ルーペの倍率に関するメモです。ルーペの倍率に関しては明視の距離という概念が出てくる上に、ルーペで拡大された像がどこにあるか(明視の距離とするか、無限遠として角度で考えるか)などで、いくつかの説明があります。ここでは、それぞれの説明の比較をしながら、最終的には目の網膜の位置にある像の大きさで話を進めます。気力が有れば、デジカメをつかった画像をつけます。

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なお、上記の条件は今後変更する可能性もありますので、引用にあたっては、引用日時が特定できよう措置を取られるようお願いいたします。

1999年1月17日

2001年4月1日より情報公開法が施行します。東工大の学内規定ではWeb上の文書は行政文書となるようです。行政文書であるからには、国の行政文書に対する慣例が適用されることになります。で、それは、基本的に著作権フリー(例えば白書の内容は断りなく引用していいらしい)ということのようです。というわけで、幸いに上述の著作権についての文書を訂正する必要はなさそうです。

20001年3月20日

顕微鏡の図版の中に、カールツァイス社の戦前のカタログに掲載されている図を用いたものがあります。カタログの図をデジタル化してWeb上に掲載することについては、日本カールツァイスより了承を頂きましたが、それを第3者が活用する事までは承諾を頂いていません。「カールツァイスのカタログより」という内容のキャプションがある図につきましては、ご利用になりたい方は別途、カールツァイス社にお問い合わせ下さいますようにお願いいたします。 2003年1月27日


コメント、ご質問はiken@op.titech.ac.jpまでどうぞ