図1 転位を作るプロセス。
(a)は欠陥を含まない結晶の部分である。これをA面で切断し、切断面の両側を前後にずらす。ずれが1格子間隔分になった時点で、格子点同士はきちんとつながって、切断面は認識できなくなる。さらに、赤斜線部分を付与・除去すれば、一見、元と同じ形状のブロックとなる。しかし、この状態ではブロックの中には転位が存在している。

図 2 バーガーズベクトルによる転位強度の指定
 欠陥を含まない状態では点aから出発して左・上・右・下に9格子間隔分だけ移動すると原点に戻る。しかし、転位を含む場合にはb点から出発して同じ格子の動きをしても、元の点には戻らない。(a)でも(b)でも出発点と終点とを結ぶベクトルを定義できる、(a)ではベクトルは0に(b)ではベクトルの大きさは1になっている。このベクトルをバーガーズベクトルと呼び転位強度の指標とする。

図 3 刃状転位とらせん転位
 転位は転位線(図中黄緑の線)と転位を作る並進運動の関係によりらせん転位と刃状転位とに分類されている。らせん転位(a)では、転位線と並進運動ベクトル(結果的にバーガーズベクトルもだ)は平行である。一方、転位線とバーガーズベクトルが垂直な場合が刃状転位で、2つのパターンが存在する。