脚注

コニカ
現在の正式名称はコニカ株式会社だけれども、少し前までは創業者の名前から小西六といっていた。今でも、フィルムの現像を頼む時に「これは小西六で」などと言ってしまうことがある。かつての東洋現像所(コダクロームの現像はここに頼むしかなかった。)は、今はイマジカとか言うらしいがカタカナの名前になると、どうも安っぽくて処理もいいかげんになったのではないかという気がしてしまう。
コダック
日本国内のフィルム市場が閉鎖的であると文句をつけている米国の会社。世界的なシェアを背景に、競合製品がないところでは高い価格を、競合製品があるところでは価格を下げるような商売を行ってきたはずなので、この文句には何を今更という気がしないでもない。
とはいえ、最初にロールフィルムを作った伝統ある会社だけあって、その技術力はたいしたもので、(最近でこそフジフィルムも力をつけてきたが)コダックの製品は長らくプロフェッショナル御用達であった。また、フィルム以外にも化学薬品を供給しており、DOBAMBC(最初の強誘電性液晶)は、コダックがシッフ塩の片割れのキラル試薬を販売してくれていたお影で(今も売っているかは不明)非常に簡単に合成できて学生の時の仕事が出来たのだから足を向けては寝られない会社である。
イルフォード
英国(だと思う)の感光剤メーカー。白黒印画紙でポリエチレンコート(RCペーパー)のものやマルチグレードのものを日本のメーカーに先駆けて出している。RCペーパーの印画紙は、水洗時間が短くてすむし、マルチグレードの物があれば印画紙のストックを1/3程度には減らせるので非常に有り難いものである。また、それらの印画紙用に液体現像薬や定着薬を用意しているのもポイントが高い。わざわざお湯を作って現像液を撹拌して溶かす手間がこれで解消した。最近は引き伸しをほとんどしていないが、ポストカードなど以外はこの会社のマルチグレードの印画紙を使うようになっている。
3M
日本では住友3M。少し前ならマジックメンディングテープ、今ならポストイットやフロッピーディスクなどでもお馴染みのメーカー。フィルムを作っているのを知っている人は少ないと思う。3M社のメンディングテープとポストイットテープが並列に並んだディスペンサーを愛用しているのだが、最近は出まわっておらず、あれば買いたいのに…と思っている。あと、ここのスプレー糊55は非常に便利。部屋中がべとつくという問題はあるものの手放せない一品。
感光核(潜像)を形成する
一つのハロゲン化銀粒子に1光子があたっただけでは潜像が形成されないことが知られている。1粒子あたり何個の光子が吸収されたら潜像ができるかは長らく業界の問題であった。私のいいかげんな知識だと4個当たりに落ち着いていると思う。
450nm程度
実際には500nm程度までは感度が出るようである。これはハロゲン化銀の欠陥や不純物などにより吸収が裾を引くためではないかと思う。
感光色素
主にシアニン系の色素が使われているらしい。というわけでフィルム会社ではカラー写真以前から色素の研究が行われていた。
問題は難しく
単純にエネルギーレベルだけの問題ではなく、界面での電気2重層による電界なども関与している。色素単体のエネルギーレベルは紫外光電子分光によるかなり昔に調べられていたが、金属やハロゲン化銀に吸着した色素のエネルギー状態は今日的な問題である。より詳しく知りたい人は名古屋大学理学部の関一彦教授の仕事を調べるとよい。
光の吸収量に応じて
これはネガフィルムの場合で、スライドフィルムの場合には途中で反転をかけるので、最終的な画像では光があたっていない部分が黒化する。
ベース濃度
被写体に明るい点があると、フィルムで吸収されなかった光の一部がフィルム裏面で反射して点の周りに、滲みを作ってしまう。これをハレーションと言う。フィルムベースを透明ではなくグレーにしておくと感光面で吸収されなかった光がフィルムベースで吸収されるためハレーションが減少する。このため白黒ネガフィルムのベースはグレーに着色してある。一方、スライドフィルムではベースがグレーだと映写画像が暗くなるので透明なフィルムベースを用いている。
カブリ
光が照射されていないフィルム面に還元された銀画像が生じること。原因は、現像時に現像液に問題があった場合、フィルムが何等かの気体に触れた場合、フィルムの保存状態に問題があった場合、何等かの理由でX線などの透過性の電磁波や粒子線にさらされた場合などがある。一般には高感度フィルムの方がカブリやすい。フィルムはなるべくなら低温で保存した方がよい。
ソラリゼーション
普通の露光では、まず見られないと思う。また、現像方法によっては出現しないこともある。ソラリゼーションのメカニズムは潜像形成プロセスと関っている。
 光照射により通常はハロゲン化銀表面から還元されて潜像核が形成される。十分に光があたって結晶の表面がだいたい還元されてしまった状態を想像しよう。更に光が照射されると光吸収により発生した電子は還元するハロゲン化銀を求めて結晶の内部に移動する。内部でハロゲン化銀が還元されるとその時に発生したハロゲンは結晶表面へと拡散する。そして表面の潜像核と反応して潜像核を壊すことがある。つまり過度の光照射は結晶内部に潜像核を作り表面の潜像核を破壊する働きをする。
 潜像核が内部に潜ってしまったハロゲン化銀が現像液に接しても液と接する表面には潜像核がないために現像の進行が遅い。それに対して光の吸収量が、それより少ない領域では表面に潜像核があるために現像が早く進む。
 上記の説明では潜像核の形成にともないハロゲン化銀結晶が崩れる効果などは考えに入れていない。より正確な現象の理解のためには結晶の崩壊による欠陥の発生などの効果も考えにいれなければならないだろう。しかし、ソラリゼーションはハロゲン化銀を溶解する成分を含んでいる現像液では生じないことが知られている。このような現像液では潜像核が内部にあっても、現像液が到達できるのでソラリゼーションが起きないことが理解される。
 フィルムや印画紙の現像中に光をあてると画像の一部が反転する。これもソラリゼーションと呼ばれることがあるが、正しくはサバチエ効果と言う。
相反則
相反則が通常の撮影条件で成り立っていることを前提にライトバリュー(EV値)がある。EV値は明るさにより一意的に定まるが、そのEV値に対応する絞りとシャッター速度の組合わせには自由度がある。絞りにより被写体深度が変わるので写真表現も異なる。カメラによっては露出をEV値で合わせると、絞りを変化させるとシャッターが連動して変化するものがある。
相反則不軌
露光時間が長い場合の相反則不軌は光励起で生成した銀粒子が単独では安定ではなく、有限の寿命を持つことを示唆する。光が弱いとハロゲン化銀粒子の中で一つのペアが励起されが銀が生じても、他の銀と合体してより安定な状態になる前に逆反応によりハロゲン化銀に戻ってしまう。光が強くなれば準安定な銀粒子の寿命の間に他の粒子と合体して安定な潜像核に移行できるようになる。
パトローネ
あの、普通のフィルムのケース。かつてのパトローネはフィルムがパトローネから口を出した状態(カメラに装着する前の状態)でのみ遮光されていた。従って撮影後にフィルムをパトローネに完全に巻き込むと光漏れが生じることがあった。現在のパトローネは品質がよくなりフィルムを巻き込んでも光が漏れることはないようだが、かつての悪い経験があったためか、不要な知識を持っているためか撮影後のフィルムをベロを出した状態にする人もいる。
ベロを出した状態にする人
カメラの中にも、巻き戻し時にベロを出した状態で止める設定があるものもある。これは、フィルムを自家処理する場合には便利な機構である。今はどうかしらないが、コダックのパトローネは開けるの苦労するので、フィルムのベロ出ていると幸せ感がある。ベロが出ていると撮影済みか分からなくなる危険があるので巻戻し後にベロを折り曲げて撮影済みであることが分かるようにする。フィルムを手で装着するカメラではスプロケットに巻き付ける時に先端部が多少折れ曲がるので区別がつくが、最近の自動装着カメラではフィルム先端がまがらずに未撮影フィルムと区別がつかない。このため、撮影後に先端部を曲げるのを忘れると… 葉山の海岸にアタチュルク霊廟の衛兵が現れたりする。
100feet巻の長尺フィルム
平べったい円筒の缶の中にプラスチックリールに巻かれたフィルムがごろんと入っていた。フィルムの種類は基本的に白黒で各種揃っている。このフィルムの利点は何といってもフィルム単価が安くなることで、昔の職業写真家(土門拳の写真随筆にも出てくる)やアマチュア写真家の必需品であった。このフィルムのお陰でトライXが手の届くフィルムになった(フィルム単価が2/3程度になったと思う。)。長尺フィルムを普通のパトローネに白昼に移し変えるための道具がアクセサリーメーカーから販売されていた。昔写真をやっていて自分で現像をやっていたという人に聞けば大抵は持っていたと言うと思う。フィルムを巻き取るためのパトローネは写真店から現像処理後のいらなくなったパトローネを貰ってきて使っていた。入手はかならずしも容易ではなく、機会があれば当面必要なくても確保していた。
長尺フィルムには100feetの他に36枚取り5本分のものがあり、こちらはフィルムの種類が限られていたが、ベロの部分がちゃんとカットされていたので、少し高級感を味わいたい時には利用されていた。
なお、昔のカメラにはマガジンという付属品があって、このパトローネ用(正確には話が逆でパトローネがマガジンの代用品である。)のものに長尺フィルムからフィルムを移して使えるようになっていた。また、システム一眼レフには250枚取りの大きなマガジンがあり、100feet巻フィルムを3等分して使っていた。
24
ひところ、「3枚増えて値段は同じ」というコマーシャルで27枚取りが流行っていたが、いつのまにか見掛けなくなったようだ。
10・16
有名な愛光商会のライトパンです。そんなフィルム聞いたことないですって?!そりゃ、モグリですぜ。
ハーフサイズ
本来の35mm映画の画面サイズで古くから使われていたらしいが、本格的に普及したのはオリンパスがオリンパスペンを発表してから。当時の日本人にとって、フィルムは高価であり同じフィルムで倍撮影できるハーフサイズは魅力あるものだった。しかし、日本に経済力が高まった1970年頃から画質がフルサイズに比較して劣ることや、36枚取りフィルムを入れると72枚も撮影できてしまうために、あまり写真を撮影しない層では撮影枚数が多すぎて1本のフィルムに盆と正月が同居するような事態となり撮影後すぐにプリントをみられないので敬遠されるようになった。
営業的には、米国で自動現像機がハーフサイズに対応しなかったために、カメラが売れないことが響いたようである。
多くは入門者向けのカメラであったが、オリンパスからはハーフサイズ一眼レフシステムが出されており現在でも根強いファンを持っている。また、近年になって京セラから現代感覚のハーフサイズカメラが売り出され、評価されている。
ニホン判
昭和23年ごろに日本のカメラメーカーは戦後の新しいカメラをほぼ同時期に発表した。それらの中でオリンパス35、ミニヨン35(東京光学)、ミノルタメモ、ニコンI型は期せずして24×32というライカ判よりも横幅が4mm短いフォーマットになっていた。このフォーマットをニホン判という。各メーカーがこのフォーマットを(相談すること無しに)採用した背景には戦後の物資不足の中で同じフィルムで少しでも撮影枚数を増やしたいという要求や、35mmフィルムは印画紙に対して横幅が長すぎるので、印画紙のフォーマットに併せて無駄をなくしたいという狙いがあったらしい。しかしながら、当時のカメラの多くは進駐軍関係者が購入していたが、彼らの現像所が用いていたコダックの現像機はライカ判用に作られていてニホン判のフィルムは長さが違うために画面の途中で切断される問題が発生し、ニホン判は短い生涯を終えることになった。カメラメーカーによってはカメラの設計をやり直すわけにもいかず、画面サイズはそのままでフィルム送りだけライカ判と同じにして、この問題を切り抜けたところもある。
パノラマサイズ
コダック社のレンズつきフィルムで最初に採用された後に野火の如く広がったサイズ。本来のパノラマ写真はフィルムの複数コマ分を用いて撮影するのだが、市販の35mmカメラのパノラマサイズはフィルムの上下にマスクをかけて中央部だけ露出するもので、パノラマにしたからと言って写る範囲が広がる分けではない。パノラマにすると、フィルムの実サイズが小さくなって画質が低下するだけなのでマニア層からは忌み嫌われている。
APSカメラにもパノラマサイズはあるが、APSの場合には常に高画質モードで撮影して、引伸ばし時にパノラマ枠をかけるので、パノラマにして上下が切れて悲しい思いをした時には高画質モードでの引き伸しを依頼すればよい。
高級アマチュア、プロ用には複数コマ分を使う、本当の意味のパノラマカメラも存在する。これらのカメラにはきちんとした広角レンズが用意されていて、広い領域を一度に撮影する本来の意味でのパノラマが可能である。
範囲が広がる分けではない
ただし、私の知る限りでリコーR1(R1s)は、パノラマ時に補助レンズを入れてより広い範囲が写るようにする機構がついている。一部のカメラマニアの間ではリコーR1のパノラマ用のマスクを除去してしまって35mmフルサイズで24mmの画角を楽しんでいる人々がいる。
フィルム圧板の調整が異なる
220フィルムの方が薄いのでフィルム圧板とフィルムゲートの間隔が狭くなる。220フィルムは戦後にコダックが開発したものなので、戦前のブローニーサイズのカメラには120フィルムしか用いない方がよい。現在のカメラではフィルムバックが交換出来ないものでは圧板の位置を調整出来るようになっているものが多く、フィルムバック交換式ではフィルムバックによって120か220を使うように指定のあるものがある。
などがある
これ以外に6×8判(これは富士フィルムのカメラで近年になって採用されたフォーマットでJIS規格にはなっていない。)やパノラマ撮影用の6×12判もある。
ラピッド・システム
フィルムは通常の35mm幅のものであるが、ダブルパトローネ方式で、フィルムをカメラに装着して(巻き取り側には空のパトローネを入れておく)あとは裏ぶたを閉じて巻き上げればいいというシステムだった。世界規模でコダックに対抗できなかったこと、専用のパトローネの作りから35mmフルサイズで12枚取りのフィルムしかなかったことから、あっという間にすたれた。
1982年に提唱したフィルム規格
こうして見ると、コダック社は約10年毎に、たいした必然もなく新しいものを出しているものだ。ディスクフィルムまでで、現在も主流として生き残っているものがないことは現在のAPSフィルムの未来を予想させるものがある…。誰が見ても、2010年には存在していない規格であろう。
マニア層からの受けは今ひとつ
マニア層というものは実際の写りなどより評判とか能書きを重視するので、彼らの評価が低くても気にする必要はない。とはいえ、APSシステムに中途半端な印象があるのは否定できないと思う。
能書きを重視
こういった人の口からは「非球面を使っているから描写がいい」「絞りが円形だから描写がいい」「麦100%だから泡までうまい」などという言葉が出てくる。
麦100%だから泡までうまい
どこかの会社の宣伝のフレーズだったかもしれない。それにしても不思議なのは、どうすれば泡までは旨いのにその下の液体は旨くないようなものをつくれるのかだ。(液体の上に泡がある飲料の場合、最初に舌に触れるのは泡の部分なので泡までうまいということは、日本語の表現上はうまいのはそこまでであると理解できる。)
ポリエステル
カタログによるとポリエチレンナフタレートを用いているらしい。これはポリエステルの一種で、テープレコーダーのテープに使われているポリエチレンテレフタレート(そのへんのワイシャツにもつかわれているポリエステル繊維やさまざまな飲みもののペットボトルのペットのことでもある)のベンゼン環がナフタレン環になったもので、より高温につよい材料だと思う。なぜペットでなくナフタレートになったかは知らない。
35mmフィルムよりサイズ安定性がいい
普通のフィルムはベースに酢酸アセテートを用いている。この材質は水分によりわずかではあるが収縮するので、現像処理や乾燥により画像が多少は移動する。35mmフィルムでもミニコピーのような複写用フィルムでは形状安定性の高いポリエステルベースを用いている。APSでポリエステルベースを用いているのは、ポリエステルの方が酢酸アセテートより強度がありフィルムが薄く出来る為であろうと思う。
ミノックス小型だが高性能
ミノックスには何といってもスパイカメラというイメージがある。レンズには絞りがなく、シャッター速度だけで露出調整をするものもある。これは、レンズの焦点距離が短いので、絞りこむと回折により解像度が低下するためである。距離計はなかったと思うが距離調整機構はあり、とくに近距離撮影用にはピント合わせのためのチェーンがありA4サイズ程度の書類を複写できるようになっている。
ピント合わせのためのチェーン
原始的に聞こえるかもしれないが、1m以内の撮影にはもっとも正確な距離調整方法であると言われている。最近のオートフォーカスカメラ(一眼レフではないもの)でも、どんな高価なものでもマニュアルフォーカスが可能ならメジャーで測ってピント合わせをした方が確実にピントがとれる。
多くの人にとって無縁
無縁ではあるがあこがれでもある。シートフィルムを使うビューカメラなんかは高価だが、木製暗箱なら素人にも手のでる価格程度である。レンズも中古で標準ならそこそこの値段で購入可能である。面白いと思いますよ。やってみませんか!
次のような感じに
厳密な分類でないという暗黙の宣言
カラープロセスで現像する白黒フィルム
最初はイルフォード社からXP1という名称で1980年に発表された。その後アグファからも発売されたらしいが私はアグファのフィルムを見たことはない。XP1はその後改良されXP2となった。このフィルムの感度はISO400であるがラチチュードが広くISO50~800程度の露光でも大丈夫なのが売りである。現像はラボに出すしかないのでいいのだが、その後の伸ばしが面倒だなぁなどと考えていたら、イルフォードの小冊子に「同時プリントを頼めばよい」と書いてあり目から鱗で、最近では白黒は専らXP2になっている。
1998年になって、コダックからT-MAXのT400CNという同じ種類のフィルムが出て、天文雑誌の実写テストで好評だった。イルフォードも対抗上かXP2の改良版を投入している。
同時プリントを頼めばよい
とはいえ、カラーの同時プリントを頼むと発色が無茶苦茶になる。セピア色に上がってくると、ちょっとかっこいいが、青色にあがると寒々しい感じになる。また、自動プリントマシンによっては画像の色の関係で自動的にフィルムの場所決めができずに手間がかかる場合もあるようだ。
池袋の地下通路には店頭でXP2を売っていて、サービスプリントもきちんとした白黒に焼いてくれる店がある。何で、そんなマイナーなサービスをやっているのかと思ったら、女子高生の間で白黒写真が流行っていたためだそうだ。恐るべし、女子高生。最も単価が高かったので、現在は現像だけカラーにして白黒ラボにサービス焼きを回している。
フォトレジスト用のマスクを安直に作るとき
企業ではきちんとした金属マスクを作るらしいが、最初に温度勾配用のセルを作ったときには紙にマスクパターンをロットリングなどで書いて、それをミニコピーフィルムを使って縮小コピーしてマスクとしていた(それしか方法を思い付かなかったのでやっていた。研究生で来ていた会社の人が金属マスクを外注した時には、そんな事も出来るのかと驚いた記憶がある)。用いるフォトレジストの種類によっては反転現像などもしていた(記憶にはなかったが学生の時のマスクのネガをみたら反転現像をしているとしか思えないものが発掘された。)。
ミニコピーでは残念ながら100μm程度の線までが限界で、それ以下になるとネガ画像のエッチがシャープでないのでいいパターンができなかった。リスフィルムの使用を考えたが、結局は試みなかった。最近では研究室でもすでにパターンが切られた透明電極ガラスを用いている。自分達でフォトレジストをした時には、温度勾配の最適化をしようと、いろいろなパターンを作って遊んだものだが、そうした楽しみが今の学生が知らないのは不幸なことかもしれない。
最近では、適当な作図ソフトを使って、OHP用のフィルムに打ち出してフォトマスクにする芸が可能になっている。この方法で100μmはクリアできるらしい。世の中変わったものだ。
非常に微粒子のネガ
無粒子ネガなどとも言われている。ミニコピーの複写時の感度はISO25程度であるが、通常の撮影をするときはISO4~6程度で露光する。現像液にはフェニドン単体のPOTA現像液などを用いる。現像ムラが生じやすく均一に仕上げるのは難しい。
選択に頭を悩ます
色がついていれば良いというのであれば、一番安いフィルムを用いればよい(ただし、その後のプリント価格も含めて値段を判断すること)。昔はISO100のフィルムが標準であったが、現在ではISO400のフィルムが標準的である。
プロや
別にプロではなく、高級アマチュアを気取る場合にも用いていいと思う。しかし、そうして撮影した写真が、ほとんどがサービスサイズ程度やポストカードにしかならないなら、ネガフィルムでもいい気もするのだが…。
芸術写真
見てもよく分からない写真の総称。液晶の偏光顕微鏡写真などは、知らない人が見ると何だかよく分からないが、慣れてくると何が写っているかが分かるようになるので、芸術写真とは言わない。芸術写真も研鑚をつめば理解できるようになるとも言うが、私には信じられない。
システムカメラ
個人的な思い込みの範囲では、システムカメラを名乗るためには、最低限次の付属品がなければならない。
  1. ファインダー交換可能であること、もしくはアングルファインダーが用意されていること
  2. 交換可能なファインダースクリーンであること
  3. 1000mm以上の超望遠レンズがあること
  4. マクロレンズがあること
  5. 全周魚眼レンズがあること
  6. シフトレンズがあること
  7. ベローズがあること
  8. モータードライブ(含む250枚取りフィルムバック)があること
以上の条件のうち、1は本当はウエストレベルファインダーのみにしてもいいのだけれど、そうするとオリンパスが落っこちるので、アングルファインダーをいれている。基本的には複写や顕微鏡写真などの時にファインダーが観察できるかがポイントである。(航空写真などを考えるとアイポイントの長いファインダーが必要で、そうなるとファインダー交換式であることが必要条件である。
2の交換ファインダースクリーンは必須である。顕微鏡写真などの場合は透過型のファインダースクリーンが使えなければ見難くてしょうがない。厳密には、ファインダースクリーンが交換可能で、透過型やら天体望遠鏡用が揃っていることが条件になる。(ニコンでもFM2やらF100はだめな気がする。)
3の超望遠レンズはシステムのステイタスである。アマチュアさんがまず使わない特殊レンズもちゃんと揃えていますよというメーカーの主張点だと思っている。
4のマクロレンズは必須アイテムで、これのないシステムカメラなんて考えにくい。マクロレンズは標準の他に望遠系や拡大用の短焦点系もあるということはない。ニコンみたいに、別に複写装置が用意されている場合には短焦点系のマクロレンズが35mmカメラのカタログに存在しなくても問題はない。
5の全周魚眼は、特殊な測定時には必要なアイテムで、科学写真には欲しいものである。これも、超望遠と同じでシステムのステイタスである。
6のシフトレンズは建築写真などには欲しいもので、レンズの光軸を傾けるティルトも可能だとポイントは高い。とはいえ、35mmの場合には大判カメラより焦点距離が短く被写体深度が深いので、必要性は必ずしも高くないかもしれない。
7のベローズはマクロレンズの友。あと、リバースアダプタを介して短焦点レンズを逆むきにつけるというのはマニアックで良いと思う。
8のモータードライブは250枚取りフィルムパックがポイント。これがなければ別に最近のスナップカメラでもモータードライブくらいは(コマ速度は別として)ついている。
 かつては、上記の条件をすべて満たすシステムが幾つか存在した。しかし、現時点の製品だけでは一つも存在していない。カメラは科学写真をも意識した道具であることをいつのまにかやめてしまっている。
拡大撮影用の特殊レンズ
1979年発行の新アサヒカメラ教室4の接写写真によると顕微鏡対物マウントのマクロ用写真レンズとして が記載されている。上記のレンズ以外に(顕微鏡対物マウントでないものと、その後の製品も含めて) があった。上記のレンズの中で現行商品はオリンパスのOMマウントの2種のみで、他は絶版である。ただし、救いは一部のレンズを除いては中古価格がそれほどは高くない(2~3万円程度)であることで、また、対物レンズマウントなので、どこのメーカーの品を買っても、適当なアダプターで手持ちの一眼レフに装着可能なことである。
明るさは2.8~3.5程度
オリンパスには50mmF2のマクロレンズがある。これなら常用レンズとして明るさに不足はない。これが私がオリンパスのシステムにした最大の理由である。なにしろ、このレンズはカメラボディーを買う前に持っていた(^_^;)。もっともボディーに対して少し不釣り合いなほど大きくて重い。
常用レンズとして明るさに不足
昔のカメラは普及品が明るさがF3.5程度であった。明るいハイスピードレンズは明るさが2以下のもので、高級品が1.4、最も明るいものが1.2程度であった。中には夜間撮影など用にFが1クラスのレンズもある。
最近の標準ズームレンズはかつての標準レンズに比べてかなり暗いものになっている。これは一眼レフではオートフォーカスになり、暗くてもピント合わせに困ることがないためである。ズームつきコンパクトカメラでは望遠側でF10程度になるレンズも多い。晴れた日中の屋外でないとブレた写真になりそうで使い物になりそうにないように感じてしまうのだが、高感度フィルムとストロボによりブレの危険性がかつてより少なくなっているのかもしれない。実際、安原製作所の安原二式では開放F値が2.8の標準レンズを使っており、その理由としてフィルムの高感度化によりF2以下の明るいレンズの必要性が低くなったことをあげている。
カメラメーカーの純正品
 カメラメーカー毎に、それぞれに名前のある一連のレンズを出している。例えばニコンはニッコール、ミノルタはロッコール、オリンパスはズイコーなど。ペンタックスはかつてはタクマーと言っていたが最近はSMCペンタックスという名称になってありがたみががなくなった。キャノンは昔からこのようなレンズ名がなく味気がない。フジは高級品はフジノン、普及品はフジナーと使い分けていた。イメージとしてはフジノンはガウス型以上。フジナーはテッサーである。実際昭和37年のフジか35オートMは3群4枚のフジナーレンズがついている。最近のティアラなどの“EBCフジノン”はレンズ構成を見るとたとえ非球面を使っていたとしてもフジナークラスのレンズでしかない。あれをフジノンというのは誇大広告である。それを真に受けて「EBCフジノンだから写りがいい」なんて大ボケなことを言っていてはいけない。正確には「フジナーだけれどもいい描写だ」というべきであろう。あれをフジノンと言ったら、大判カメラようのれっきとしたフジノンが泣くというものだ。
 それ以外のメーカーではマミヤ…セコール、ヤシカ…ヤシノン、小西六…ヘキサノン(高級)・ヘキサー(普及)、東京光学…トプコール、リコー…リケノンなどがある。外国メーカーは同じメーカー内でもレンズの種類によって名前を違えている。ライツ社なら(昔はともかく今は)ズミクロン(F2)、ズミルックス(F1.4)、エルマリート(F2.8)、エルマー(F4)という具合にレンズの名前で明るさが分かるようになっている。ツァイスはゾナーやらプラナーとかディスタゴンとか、レンズの構成とか用途で名称が決まっている。他の会社でもアンギュロンと言えば広角レンズでプラテノドンといえば空を飛んで、トリケラトプスは巨大な襟巻きを持ち、イグアノドンは草食で、ティラノサウルスは暴君で…(以下省略。
レンズメーカーからも良いレンズ
レンズメーカー性のレンズの中にはOEMで有名カメラメーカーのレンズとして出ているものがあるのは公然の秘密である。例えばシグマのズームレンズはライツの一眼レフのズームレンズと設計が同じであるとアサヒカメラで指摘されたことがある。ネットニュースをながめていると、設計が同じでも材質が吟味してあるかもしれない、なんて投稿もあるけれど、屈折率やら分散が少しでも違えば設計性能が発揮できないから、材質が異なるなんてことは考えにくい。せいぜい、コーティングのカラーバランスとか、鏡筒のつくりにしか違いは持たせられないはずだ。ライツ社に限らず、最近の発表された某社のズームレンズはスペックがタムロンの製品とまったく同じ気がする…。
2.5倍のレンズと
それにもかかわらず、4倍やら5倍のトランスファーレンズがあるのは、学会発表で、組織写真などのスライドを使う人々からの要望があるためらしい。確かにスライド写真に余計なところがはいると美しくないから、必要以上の倍率が欲しくなることもあるのかもしれない。
25度傾ける
こうすると透過光量は偏光子と検光子が平行な場合に比べてsin225=0.18の明るさになる。ただし、ここでは、検光子以後の光学系には偏光依存性がなくて、検光子のむきによらず露出が正確に測定できると仮定している。ひょっとすると、この仮定は満たされていないかもしれない。
OD=0.7程度のNDフィルター
ガラス製だろうと、プラスチックベースだろうと何でもいい。もし、ちょうどのものがない場合には(反射ロスなどがあるので)少し透過率が高いほうを選べばよいかと思う。なお、カメラ用の通常の枠にはいったNDフィルターには適当なものがないので、光学測定ようのものか写真用でも枠に入っていないものを使うことになる。
最も明るくなったとき
とはいえ、この場合は一番明るい状態を18%まで引き上げるだけなので、補正としてはまだ不足しているかもしれない。このようなセルの明暗をきちんと出そうとすると、暗い状態がどこまで暗くなるかが問題となる。
DXコード機能が作動しないよう
「どうして、こんなつまらないところを自動化するのだ」と文句を言いながら、テープを張ることになる。顕微鏡写真の場合は、大体は使うフィルムが決まっているだろうから、感度設定を変えることはそれほどないと思う。なら、見やすいダイアルで十分である。こんなところを自動化していないで、他にもっとやることがあるのにと思う。
一つの方法
一つの方法ではあるが、厳密なものではないし再現性も取りにくい。さらに、画面の中に不必要に明るい場所があるとフレアーの元になるので、現実にはあまりお薦めできない。