我が国の科学技術を真にリードできる博士号を持った人材に要求されるのは、社会性・有用性・事業性などのグローバルな観点から「何を研究したらよいのか」を設定できる、研究の「マーケティングリサーチ力」のある人材である。この目標を達成するために、所属研究室において学位論文作成のための世界トップレベルの専門的研究に従事させるのと並行して、①研究成果が事業化されるまでの手法とプロセスを身につける講義と演習、②国際的なコミュニケーション力をつけるための小人数によるコミュニケーションスキル演習、③材料工学の基礎を横断的に学ぶ一連の新設講義、④国内外インターンシップ、⑤海外留学を履修可能科目に設定し、個々の学生の適正と将来のキャリアパスを見据えた学習プログラムを用意して科学のコミュニティーばかりでなく社会の中のglobalな視野に立って研究の問題設定ができる人材の育成を目指す。具体的には優れた博士論文を完成することはもちろんのこと、自分の研究成果やその事業化計画を英語で議論できる能力を持つ人材の育成が目標である。